「アルゴ」


あ〜 やっと観れた〜っ で やっぱり面白かった〜っ。
体調悪かったり 前売券消化のために「のぼうの城」を観なくちゃいけなかったりで
後回しになっちゃってたんだけど これ 観たかったんだよねぇ。

って言うのも 少し前にDVDで「ザ・タウン」を観て それが想像以上に良かったから。
その後に 俺の中で突然に ベン・アフレック回帰現象が起こっちゃてさ。
自分でも すっかり忘れてたんですが 俺 ベン・アフレック結構好きだったんだよねぇ。
「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」でも マット君よりベン派(ベン・ハーではない)
だったしさ その後も「トータル・フィアーズ」とか「チェンジング・レーン」とか
ペイチェック」とかだって しっかり劇場で観ちゃったりしてるしね。
で この機会に 色々と過去作を観てみたんだけど 出演作は良いのと悪いのと
ばらつきが結構あるんだねぇ。それに これは近所のTSUTAYAの問題なんだろうけど
「ハリウッドランド」とかさぁ 評価は高そうなのに置いてないのもあったしなぁ。
まぁ マット君みたいな派手なヒット作も少ないし 日本で人気が出るような
顔の作りではない気もするけど ちょっと間の抜けた顔とか 俺は好きだなぁ。

で この「アルゴ」です。
1979年に起こった在イラン米国大使館占拠事件。
ペルーでの占拠事件は記憶にあるけど これは記憶になし。
当時 俺は小6 まぁ 記憶していてもおかしくない年齢だけどねぇ。
で その事件の裏で こんな救出劇があったってのも もちろん知らず。
ただ その事実は機密として18年間封印されていたというから
知らなくても不思議はなかったのかもしれないけれど。

「事実は小説より奇なり」とは よく使われる言い回しですが
「事実は映画より奇なり」は まさしく「アルゴ」を表している言葉です。
なんだって こんな救出作戦が行われたのか?
まさに奇想天外という外ない気がするのですが 映画中で示される
他の救出案を見た後では 「これしかない」かなと思えてしまうのは
それだけ 状況が切羽詰まっていたということでもあるんでしょう。

その奇想天外な救出作戦を立案・実行するのが ベン・アフレック扮する
CIAの人質奪還のエキスパートであるトニー・メンデスなんですが
正直 ボーン・マット君みたいな頼もしさや鋭さが皆無なのが また面白いとこ。
そこには 時代も関わっていると思うんですが とにかくアナログなんです。
今ほど 全てがコンピューター化されているわけではないし
そんな中での工作員という意味では ベン・アフレックはぴったりでした。

監督としてのベン・アフレックも いい仕事してると思います。
実話を基にしていることからドキュメンタリー的な側面もありながら
サスペンス映画としても緊迫感に溢れる作品にしているのは
監督の力量によるとこも多かった気がします。
エンドクレジットを見ると分かりますが 事実に則して描こうというのが分かるし
にも関わらず サスペンスはもちろん コメディ的なおかしさまでも感じさせる
映画に作り上げているのは なかなかやるなぁという感じがしました。

この映画が描いているのはアメリカ側からの視点のみで
イランからの視点では ほとんど描かれてはいませんが
そういう政治的な主張をするのを目的にした映画ではないし
そういうのを抜きにしても 安易に英雄礼賛的な映画になっていないのも
好感が持てました。

しかし こうなってくると「ARGO」(劇中映画)も観たくなってきますね。(笑)