「のぼうの城」


まーーーーったく 観るつもりはなかったんだけど 前売り券を買っちゃってね。
海猿」を観る時に 東宝13番組共通前売券ってのを 勘違いしてダブって
買ってしまってさ。共通前売券なので 他にも色々と候補はあったんだけど
踊る大捜査線」シリーズは観てないし 「ツナグ」も興味ないし
終の信託」は重そうだし 「悪の教典」は出来れば本で読みたいし。
って 超消極的な消去法の末 「のぼうの城」に決定したってわけ。(汗)

なわけで ほとんど期待せずに観に行ったわけなんですが 
ま その割には面白かったかな。北海道に組んだっていうセットの城は
スクリーンで観ても素晴らしかったし 処理はしてるんだろうけど見渡す限りの
田園風景ってのも ちゃんと時代を感じさせてくれたしね。
その中で描かれる大がかりな戦闘シーンも 迫力があってスクリーンで観る
意義をちゃんと感じられたしさ。

ただ 個人的には「のぼう」こと成田長親が人々を惹きつけていたのが
人間としての魅力による人望の厚さによってのみという点が
圧倒的に物足りなかったんだよなぁ。「天才」か?「でくのぼう」か?
なんて煽っておきながら 「天才」の部分が全く見えないんだもんなぁ。
そりゃ 肝の太さみたいなもんは感じるけど 萬斎さんを使ってるんだからさ 
その裏に隠された知力とか軍略みたいなもんをさ期待しちゃうじゃん。
でも そういうとこは部下というか配下にお任せなんだもん。
それだったらさ 萬斎さんじゃなくていいんじゃないかなぁ。
ってか 萬斎さんじゃない方がいいような。
ま 踊りのシーンとか萬斎さんありきなとこもあるから一概には言えないんだけど。

対する石田三成を演じる上地雄輔くん まぁ頑張っていたとは思います。
ただ こっちも軍略がないって設定なんだよねぇ。
歴史に疎い俺は それがどこまで史実に基づいているのか知りませんが
映画的には 両軍の将が戦下手ってのも どうかと思うんだけど。
だから 「のぼう」VS.三成としてではなくって そういう将を長に持った
両軍の優秀な配下の戦いとして観るのが 正しい鑑賞方法だと思います。

つーか 上地くんのが「でくのぼう」感ばんばん出てると思うし 
萬斎さんの方が三成の陰影は色濃く出せたような気がするんだけどなぁ。
そうやって観ていくと この二人以外の配役は凄くいいんですよね〜。
なので 余計にもったいない感じがしちゃうっつう。

ま そうは言っても 観て損は感じなかったですけど。