「ハンガーゲーム」


ボーン・レガシー」が 俺的に あまりにもあまりにもな感じだったので
払拭せねばぁと 観てきたのが この「ハンガーゲーム」。

つーか ほんと最近の俺の鑑賞傾向って 明らかにアクション大作系に
偏り過ぎていて 自分でも不思議なんです。どんなに「最強のふたり」とか
評判がいいって聞いても 食指が動かないんですよねぇ。
ま 観たら 絶対に面白いんだろうとは思うんですけどねぇ。

で 「ハンガーゲーム」とか観ちゃって またしても あまりにもな感じを抱いて
帰ってくることになっちゃうわけです。(汗)

こっからは ネタバレ全開。

まず なにが そんなにも 「あまりにも」だったのか。

とりあえず 「ハンガーゲーム」が 全然ゲームとして成立してじゃねぇじゃん 
ってことでしょうか。俺は もっと単純に 無理矢理選ばれたプレイヤーが
殺し合うのかなぁと思っていたんですが そんなに積極的に殺し合う感じでもない。
ま ヒロインの立場として そうそう自ら殺しまくるわけにはいかないってのは
理解出来るので そこはいいとして それ以外のプレイヤーも 同盟を組んだりして
結構ノンビリしてる感じなのが ちょっと理解出来ないんですよねぇ。
最終的には 一人しか生き残れないってのが全然伝わってこないんだもん。
緊迫感もなにもあったもんじゃない っての。
ま 同盟を組むのも戦略としてはアリだとは思うんで百歩譲ったとしても
夜中に 見張りも立てずに全員で寝込むとかありえなくないです?
その結果 ヒロインに蜂の巣を木の枝から落とされて 逃げ惑うとか
マジで戦う気あんのか? って 口あんぐりしちゃいましたよ。

「ハンガーゲーム」ってのは 飢え(ハンガー)に耐えて戦うって意味らしいんですが
全然 飢えてる感じの描写もなかったし 怪我したらしたでスポンサーから
薬が届けられたり なんだか至れり尽くせりなのも意味不明。

しかも プレイヤー同士が戦うってよりも 運営する側が わざと火事を起こしたり
猛獣をけしかけてみたり もうやりたい放題なんだもんなぁ。
もちろん政府が「ハンガーゲーム」を利用して 人民を統制しようとしているわけだから
その辺の操作も分かるけど ゲームとしての面白さは皆無と言っていいと思います。
随分「バトルロワイアル」と比較されているみたいですが 
ゲームとしての面白さや(残虐度も)では 「バトルロワイアル」が圧倒しています。
ってか 比較自体が成り立たないレベルな気がします。

「ハンガーゲーム」のプレイヤーは12ある地区から男女一人ずつ 
計24人で戦うのですが 当初は勝者は「一人」という規定なんですが
運営側(政府)が 地区で起こった暴動を抑えるため ヒロインの恋を利用しようと画策
同地区の二人が残った場合 両者共に勝者とすると 途中であっさりと規定変更。
で 運営側の思惑通り ヒロインと同地区の男が最後に残った途端に
「勝者は規定通り一人にする」と またまた変更する。
いやぁ 今までのは 長−−−−い前振りで やっと「いやらしさ」出してきたじゃん
って 俺はちょっと嬉しかったんですけど ヒロインの機転(笑)で 
なんだか 拍子抜けするほどの終わりを迎えます。
ボーン・レガシー」もかくやと 思われるほどの脱力っぷりです マジで。

で こっからは パンフレットを読んだうえでの考察なんですが・・・。

そもそも この「ハンガーゲーム」って 原作があって3部作構成らしいんです。
なので あまりにもな脱力ラストも 次へ繋がると思えばしょうがないのかとも
思うんですが これがアメリカでは歴代興行収入のベスト20に入るほどの
メガヒットになっているってのが 俺には理解できないんだよなぁ。
当然 3部作全ての製作も決定してるらしいけど 観る?
全部観た上で 判断しなくちゃいけない作品なんだろうけど。

終始 ヒロインがハンガーゲームに勝って家に帰るってのを言っていて
それはまぁ当然なんですが 映画(小説)的には それでは終われませんよねぇ。
ハンガーゲームに勝っても 体制(政府)に勝たなければ
本当の意味での勝利ではないわけなんだから。
これは 「ハンガーゲーム」を観ている間ずっと疑問だったんですよね。
あまりにも その視点が皆無だったので。
ま でも そういうとこは この後にってことなんだろうから 
そう思うと ちょっとは観たい気もするんだけどさ。

キャストも ヒロインは土臭さがあって なかなかよかったし。
脇役も 結構な大物使ってるし 本気度は感じられました。
好みのイケメンが出てないのが残念だったけど 
そういう面でも 「2」と「3」には頑張ってもらわないとね。
その辺が 俺が続けて観るかどうかの大きな要素になるかもだし。

って 結局 いい男が出てればいいのか?
正解です。(多分)