「杮葺落八月納涼歌舞伎」


あ〜 これも既に忘却の彼方入りしそうな感じだなぁ。
つーか これ観た日は休みの日だったんだけど どうしても指名のお客さんを
やらなくてはいけなくて仕事したんだった。予定では昼過ぎに終わる
計算だったんだけど 店は忙しかったんで帰るのも気が引けて結局3時過ぎまで
働いてから 歌舞伎観にいったんでした そーでした。
なので 結構疲れた感じで観に行ったんですが それを吹き飛ばしてくれる
面白さだったんですよねぇ。

「江戸みやげ 狐狸狐狸ばなし」 いやぁ笑ったなぁ これ。
どっちかいうと後半の「棒しばり」メインで観に来たんだけど こっちのが面白かった。
ちょっと怪談めいた話の筋も「納涼」っぽいしね。
狸と狐の化かし合いが本当に楽しくって 役者が楽しんで演じてるのも伝わってきて
本当に面白かったです。なかでも 扇雀さんの元上方の女形だったって設定が
ぴったり過ぎて しかも鬱陶しさ満点でツボでした。
勘九郎のちょっと頭の弱い子っぷりも可愛かったし 
七之助もね 初々しい色気があって 個人的には好きでした。

で メインの「棒しばり」です。
これも楽しかったんですよぉ 期待が大き過ぎたんで そこまで「おぉ〜」って感じには
ならんかったんですけど そこは まぁ 舞踊ですしね。
しかし 単純な話を 舞踊でここまで楽しませるってのも ある意味凄いことです。
三津五郎さんは踊りの名手と言われるだけあって 遺憾なく魅力を発揮し
対する勘九郎も負けずと向かっていってる感じがあってよかったです。
同じ作者の作品に「身替座禅」があると知って納得しました。
こっちも単純だけど大爆笑の作品だったもんなぁ。

ってわけで 仕事の憂さをすっきりと晴らしてくれた「納涼歌舞伎」でした。